2013年6月29日土曜日

夏が変わる【数学担当】

まだ六月だというのに、新聞の折り込み広告やDMでは
夏期講習案内がどんどん入ってきている。
近所の小規模の塾は、ポストインチラシ。
私の教室にも、ちらほらと夏期講習の問い合わせが入ってきた。
ほんの2、3年くらい前は、こんなに早くスタートしていなかったと思う。
数学教室で配布しているお手紙は、PCの中に保存してあるので
その日付けを見ると、いつごろ作成したかがわかる。
夏の案内のお手紙って、以前はもっと遅い時期に配っていた。

確かに夏の講習は、塾にとって大きな収入源だ。
次男が小6の時に払った夏期講習代金は、確か30万円くらいだったと思う。
それでも、少ないくらいだよと友人に言われた。
長男が高校3年生の時には、数学と物理の2科目のみ受講していたけれど
口座の残高がほとんど無くなった。もう、いったいいくら払ったのかも覚えていない。
記帳をして、かなりがっくりきたことだけははっきり覚えている(>_<)

じゃあうちの数学教室はどうなのか…っていうと、以前に比べて
大手塾に通塾しながら(塾の補習学習をしている)中学生の受講率は下がっている。
なぜか…大手塾がものすごいコマ数の授業を課して、生徒を拘束しているから。
それまではワンセットで夏期講習ってやっていたのに
最近は、基礎××、応用××、というように細かく分けていくつも授業枠を作っている。
ぜーんぶ取ったら、夏休みはほとんどない。
一方で、小学生の受講率は高くなった。
中学受験をしている小学生は、夏は天王山といわれるくらいガッツリ勉強する。
通塾していても、さらに勉強する。すごい!
受験しない小学生は、学校からの宿題が全くと言っていいほど出ないから
数学教室に来てくれる。ありがとう!
高校生と受験生はここ数年変わらない。結構沢山通ってくれる。
週に2回くらいずつ、1ヵ月から1ヵ月半授業をすると
お互いにテンポがいい感じで上がってきて、完成度の高い授業ができる。
生徒さんとの信頼関係も培われて、とてもいい感じ。
私はこの夏の授業が好き。
夏は時間に余裕があるから、後ろに授業がないときは時間を延長することもできるし
おしゃべりをして、生徒さんがどんなことを考えているかもわかる。

東進ハイスクールの林先生も、TVの露出を控えるらしい。
そろそろ夏期講習が始まって、その後受験シーズンに突入するからだ。
夏以降になると忙しくなる…塾講師の宿命なのね。


2013年6月26日水曜日

検討する【国語担当】

数ちゃんが、提起してくれた話題について。
19791989)国公立大学の入学志願者を対象とした
大学共通第一次学力試験を実施。
入試問題において奇問・難問や重箱の隅をつつくような問題をなくし、
一定の学力基準を測ることを目的として導入された。
いわゆる「共通一次」ってやつだ。
しかし、こういった問題を完全に排除できず、1990年から
大学入試センター試験に変更し、私大も試験成績を利用できるように
するなど、試験自体を流動性のあるものに改めた。
これが、今どきの学生が「センター」と呼ぶものだ。
安倍首相の教育改革に関する発言が発端となり、
大学入試改革に向けた議論が始まった。
狙いは「教育の質を高め、グローバルな人材を育てる」こと。
高校在学中に複数回挑戦できる「到達度テスト」の導入を
検討していこうではないか…という話だ。背景として、
①センター試験は一発勝負でふるい落とされる構図という見方。
②マークシート方式への批判。
③少子化の進展でAO(学力試験を課さない)入試や推薦入試が広がる
→入試形態の多様性で十分な学力がなくとも大学に入れる(弊害)。
④基礎学力を測るはずが、原則として5教科を課す方式で
結果「大学の序列化」を招いたと批判…などが挙げられている。
「到達度テスト」のメリットは、(大学側)年1回のセンター試験にくらべ、
受験生の学力を正確に把握できる。
(受験生側)雪による交通機関の乱れの不安解消。次の機会に取り戻せる
という希望(本当の実力を判定してもらえる)。
しかし、導入に関して危惧する声の方が多い。高2で受けられるなら、
受験準備は高1から始まる→受験戦争の煽りにつながる。
中高一貫校が断然有利→人気高まる→高校の形骸化。
高校の在り方が大きく変わるのは必須。
高校の年中行事の大幅見直しや、到達度テストの勉強に追われ部活動などの
学業以外の活動がおろそかになるという懸念。もちろん、教師への負担も大。
そして、高校入試への導入も、という声。浪人生の問題。大検の問題。
問題は山積みだ。学歴社会は厳然として在り、それが受験戦争に拍車をかけている
という事実。教育改革の本意を常に核に据え、
「センター試験の廃止だけで全ては解決しない」ことを踏まえ、
熟考することが肝要かと思われる。
※「検討」…よく調べて良いか悪いかを考えること。
しかし、日本では「考えるだけ」という逃げ言葉として使われる。

2013年6月22日土曜日

センター七変化【数学担当】

センター試験が5年後をめどに廃止され、到達度テストなるものに
変わると言われている。
今までのように、高校3年(または浪人生)の1月に実施される
統一テストではなく、高校2年から受けられる
年に2~3回行うテストになるという。
テストの内容は3段階程度のレベル分けがされ
進学先の条件に合わせて受験することになる。

これだと、今までのように一発勝負の試験じゃなくなるから
天候不良によるトラブルの影響とか、体調不良とか
自分ではいかんともしがたい状況になったときに
次回に救済、復活戦があると言える。
実際長男の受験の時には、雪が降ったら(この時期は降雪が多い)
センター会場そばのホテルを取らなくちゃいけないかな
なんて考えたりした。
すぐお腹が痛くなっちゃう体質もすごく心配だった。
これだと精神的にちょっと助かるかも。

アメリカの大学入試はSATと呼ばれる、日本が今検討している制度を
実施しているわけだが、こちらは年に7回とかなり多い。
受けたテストの中で一番点数の高い点を見てくれる。
マークシート解答なのだけれど、面白いのは
「あー、時間無い!もう適当にマークしちゃえ!」
っていうのが出来ないっていうところ。
間違えた解答をすると、減点されてしまうのだ。
正解なら+2点、誤答なら-2点、というように。
無回答なら0点だから、わからないでマークするくらいなら
白紙で出したほうがいいというわけ。

日本のセンター試験は、共通一次といわれた時代から
いったい何回変更があったのかわからないくらい
小さな改訂が繰り返されている。
直近の変更としては、現在文系なら理科1教科+社会2教科
理系なら社会1教科+理科2教科の受験だったのが
文系理系とも、理科2教科+社会2教科が科せられること。
(今の高校2年生の受験から)
理系の社会と文系の理科は、内容は基本事項になるというけれど
負担は大きくなりそう。

センター試験廃止はかなり大きな話になって来るけれど
はてさてどうなることやら。
東大の秋入学も見送りになっちゃったしね。
中学高校生の子供を持つ親としては、気になる話題です。

2013年6月19日水曜日

バッグの金字塔【国語担当】

マディソンスクエアのバッグ…懐かしい。
中学時代、ズックカバンを肩に掛け、マディソンスクエアの
バッグを持つ…まるで学校指定であるかのように一様に
このスタイルだった。 …で、調べてみた。
このバッグ…エース社という日本の有名なかばんメーカーの商品。
あるデザイナーが世界で最も有名なアリーナである
「マディソンスクエアガーデン」のロゴを、半円型の絹目ビニール製
バッグにデザインし製造販売。
アメリカンな感じのデザインがかっこいい!と人気に火が付いた。
エース社のものは、1500円(現在の6000円くらい)で販売されたが、
エース社が意匠登録していなかった為、廉価版模造品が大量に出回り、
半値で販売。価格の安さに中高生が飛び付いた。
数ちゃんの言うように5人に1人が持っているって、学生のほとんどが
もっていた計算になるらしいよ。その驚異的な販売実績のうち
半分以上は偽物だったんだって!(田舎じゃそんなこと全く知らなかった)

以前、数ちゃんがセーラー服について書いていたが、
私の中学の夏服も襟だけ紺のセーラー服。何が「ダサ」かったのか?
当時、セーラー服の上着は寸胴で長さは腰の位置まであり、
ひだスカート丈は、ひざ下10センチが基本。三つ折りの白い
ソックスに、学校指定のひもシューズ。
制服の丈と付属品に問題があったのではないだろうか。
想像してみて…上着はウエストラインをつけて、おへそあたり。
スカート丈は膝上10センチ。紺のハイソックスにローファー。
もちろん、ズックカバンと白ヘルメットはNG!…いいんじゃない?!
反して、当時のツッパリは、上着やたら短め、スカート丈やたら長め。
ぺちゃんこカバンに茶髪…当時は、「茶髪」なんて言葉はなく、
「脱色」と言った。コーラで脱色するって話はよく聞いた。
オキシドールなんていうツワモノもいた!眉はシラスのごとく細く、
マスクは必須…紙製のマスクなんてなかったから、
薬局で売っている普通のマスクだ。もちろん何かの予防や
咳エチケットの為ではない(意味不明)。
いずれにせよ、ツッパルには、根気とお金が必要だった。

2013年6月15日土曜日

カバンの大小【数学担当】

ブログを読んでくれている友人たちから
「ズックカバンにマジソンスクエアガーデンバック」
「革鞄にマジソンスクエアガーデンバック」
を持っていた…という話がでて大層盛り上がった。
そうそう、↓↓↓↓これこれ。みんな持ってたね~。


最近では全く見ることはなくなったけれど、
なんとヤフオクで1万円で落札されていた!
今見るとちっともカッコ良くないけれど
あの頃は「ナウいじゃん!」って感じで
持っている人が多かった。
Webで調べてみたら、あの当時5人に1人は
持っていたというくらい売れた商品なんだって。

私が高校生の時に持っていたのは、布製のカバンサイズのサブ袋。
形状は幼稚園のママ手作りバックタイプ。
これを、革鞄の取っ手のところに引っ掛けて持ち歩きをしていた覚えがある。
思えばこのサブバック形式は今も実施中である。
基本的にカバンは小さい方が好き。中身がグチャグチャになってしまうから。
でも、外出の時には本を持って歩きたいから
そうすると、小さいカバンには入らない。
よってサブバックの登場!となるわけだ。
入れる荷物の大きさやカバンの色なんかと合わせると
サブバックも数が増えてきて、そこにエコバックなんかも仲間入りしてくると
あらあら、引き出し一つがサブバック入れに…なんてことになっている現状。
持ち物は少ない方がいいというポリシーに合ってないな~と反省中です。

2013年6月12日水曜日

学生かばん【国語担当】

中高生の使用するかばんを総称して「学生かばん」と呼ぶ。
昨今の中高生は「スクールバッグ」、通称「スクバ」という
長方体のかばんが主流のようだ。取っ手の片方だけを、
だらしない感じ(失礼…)で肩にかけて持つ。

さて…中学時代は、白い(ダサい)「ズックかばん」だったが、
高校に入ると、皮製の抱かばん…これまた、最近は
お目にかかれぬ代物だ。イメージとしては、舟木一夫(古過ぎ↓)の
「高校三年生」ってとこだろうか(イメージ湧いてこない?)。
皮は人工皮革が主で、中には牛革なんていうお金持ちもいた。
取っ手や錠前は金属で補強されており、ベロ革が前面の左右
二ヶ所にあるのが特徴。色は主に黒か紺。
実際は、教科書を持ち歩く物だから、厚さは、20センチほど。
その厚み(=マチ)の太いかばんを「ブタカバン」と呼び、
それは、優等生(=真面目)の代名詞でもあった。
そしてなぜか嫌悪された。
対して、ツッパリは、マチを細く改造したかばんを持つ(定番)。
細いかばんなど最初から売っていない(仮に売っていたとしても
親が買い揃えてくれるはずがない…)。
熱湯をかけ、重石をのせて、根気強く潰すのだ。
皮製のかばんを潰すのは、相当な時間と手間を要する作業だ。
(その出来栄えにより、器用さが判断できたりもした。)
もちろん、その潰した「薄いかばん」には、下敷きくらいしか
入らない→教科書は学校(自宅?)に置きっぱなし→学習習慣の欠如
→非行…という流れで、不良(=ツッパリ)の代名詞でもあり、
別の意味で嫌悪された。
一方、美意識の観点から、優等生でもかばんを潰して持ち歩く人も…いた。
私のかばんは「ブタカバン」であったが、特に真面目だったわけでも、
優等生だったわけでもない。
普通に過ごしているだけで、「ブタカバン」になる!
という典型例(かばんに、何か特別な美意識なし!)に過ぎなかった…。

2013年6月8日土曜日

どれだけカッコ悪いか【数学担当】

国ちゃんの言うとおり、私の卒業した中学でも
かばんはズックカバンだった。しかも、男子と女子でそれぞれ
黒と赤の皮の縁取りがしてあって、これがカバンを洗うと色落ちするのだ。
白いカバンはいつしか、ピンクのグラディエーションがかかった
微妙なものになっていた。
制服は冬はまだしも、夏制服が最悪。
白いセーラー服なのに、セーラー襟の部分だけ濃紺。
エンジのラインが入っていた。超ダサイ。
そしてさらに、お年頃の女子を叩きのめすのはヘルメット。
そう、あのヘルメットである。
自転車通学の私は、おっさんがかぶる様な白いヘルメットを
毎日かぶって、エッチラコッチラ通っていた。
なんでも、事故があった時に頭を守るから…ということから始まったようで
あるが、なんとも「ザ・田舎」という感じ。
確かに、田んぼに突っ込んだり、トラックに正面衝突しかけたりと
私の自転車さばきは危ういものであったけれど
周りの目がもろに気になるお年頃にはつらいものがあったな~。

それを思えば、高校の制服はかわいかった。
お掃除の時につける白いエプロンも、好きだった。
夏はバックストラップがあればサンダルで登校してもよかったから、
ちょっと洒落たサンダルを買ってはいて行った。
カバンはブタカバンだったけど…。

2013年6月5日水曜日

ズックかばん【国語担当】

今どきの学生は、皆一様にリュックを背負っている。
私たちの時代(1970年代)。私の通っていた中学校は、
白い厚手の布製の、肩から斜めがけに下げるかばん
(通学用帆布製の白い肩かけかばん…と言うそうだ)が学校指定。
今では、古~い映画でしかお目にかかれない代物だ。
当時でも、かなりダサい感じで、右端にある校章のプリントが
ダサさに拍車をかけていた。
斜めがけに、腰の後ろあたりに下げるのだが、ツッパリ(不良のこと)は
ず~っと下、ひざの後ろあたりに、だらしなく下げるのが定番。
制服は、紺地に赤のライン(リボンも赤)が入ったセーラー服で
これは、なかなかイケていた!…なのに、肩から幅10センチの
斜めがけの白い布のかばんは、あまりに合わなかった。
下げると、なんとも田舎っぽい印象だった。
当時でも、市の中心部の学校に行けば行くほど、このかばんを
使用している学校は少なかった。(数ちゃんは、このかばんだったよね?)
神奈川県出身の主人は、「見たこともない」と言っていた↓

このかばんは、「ズックかばん」とも呼ばれ(ズックの布と相似していたから)、
っていうか、ズックという言葉自体、「死語」だろって話。
実際は、帆布というもので作られていた。平織りで厚手の布。
綿が主流(たわしで洗える!)。帆船の帆に使用するため、
厚手で丈夫な布として作られたのが始まりで、その後、通学用かばん、
現在では、エコバッグ・相撲の廻し・テントの天幕・建築材料・幌・
競走馬のゼッケンなどに使用されている。
目的に応じて厚み・硬さが何段階かあるようだ。
また、マニアの間では、ネットで探してようやく手に入る貴重品。
レトロ感覚で使っている人も多く、20代では、メンズバッグとして
…実際、ジーンズにも似合うそうな…。
アメリカ向けの日本土産として人気を博した時代もあったようだ。
現在、指定品扱いで、使用している学校は皆無だそうだ。
通学バッグに指定がない為、個人で探し、古着的な感覚で使用している
学生は、いるらしい。ネットの画像で見たら、かなりおしゃれな感じで、
当時のダサい印象は、もうなかった。
で、次回は「ブタカバン」について…だよ!
(数ちゃん…懐かしい響きでしょ?)

2013年6月1日土曜日

難問の判定【数学担当】

毎年秋になると、過去問を解く作業に入る。
生徒さんの志望校に合わせて、1校あたり最低でも5年分。
第一・第二志望は8年分が目安である。
学校によっては、前期後期と2回以上試験を実施する学校が
あるので、そうなってくると掛け算式に増えてくる。
問題を解くこと自体はあまり時間はかからないのだけれど、
出題のツボとか解法のコツとかを見つけて
(忘れないように)そのあたりを記載した資料を作るのが
結構大変。時間がかかる。
けれどこの作業をしておけば、学校の傾向と対策がつかめるし
複数校の問題を見ることによって、その年度のハヤリ
(一応問題作成にも流行というものがある)がわかる。
そして何より内容の密度の濃い授業ができるから
こればかりはサボるわけにはいかないのだ。

過去問を解いているときに必ず行うのが、問題の難易度を
決めること。私はA⁻からC⁺まで9段階に分類している。
一応自分の中には分類基準はあるのだけれど、これは
口で説明するのは難しい。長年の勘というものか。
先の入試分析セミナーでは、この難易度の付け方という話があって
実に明確で「へ~。」って関心した。
問題に記載されている情報から答えに至るまでの
思考ステップでランクを決めるという。
例えば、「次の方程式を解きなさい」っていうのは
解くだけ、つまり1ステップで解答が得られるけど
千葉県の今年の数学問題の大問4、「スイッチを入れると
図形があらわされて…」なんてなると、問題の本質に
至るまでに、いろいろ考えなくてはいけないから面倒。
ステップ数は3となる。これは難問。
このほかにもいくつか、難問判定条件があり
今年はこの方法でやってみようかな、という気になっている。
難問の判定の基準が人に伝えられる形になっていると
分かりやすくていいし。
でもさらに時間がかかりそうな気配もあり、秋になるのがちょっと憂鬱なのだ。