2011年10月29日土曜日

タイプ別攻略法【数学担当】

問題にはいろいろなタイプがあります。
そのタイプに合わせた勉強法が、さらに効果を上げます。

①短時間スイッチタイプ
これは、テストの最初にでてくる計算問題や一行問題です。
問題をみて瞬時にその解き方を判断し、正確に答えを出すことを要求されます。
②時間制限タイプ
これは、入試の過去問など、
ある一定時間の中で答案全体を完成させるものです。
自分で解ける問題はどれか、時間内でどこまで手をつけるかがポイントです。
③長時間じっくりタイプ
これは、応用問題など、時間を気にせずに考え
わからなかったら模範解答を読んで解き直しをするものです。
解法を理解、暗記することが目的です。

では、それぞれどう取り組むか。
①短時間スイッチタイプ
学習のタイミングは、一番最初。
5分~10分程度の時間をかけて、ミス問の解答解説まで理解したら終了。
これを長く続けていると勉強の効果なし。
問題をみて解法につなげるスイッチ強化のための学習だから
長時間やればだれでもスイッチできる。
②時間制限タイプ
2時間以上時間が取れる時に、自室にこもりタイマーをセットして行う。
途中退席不可。
時間制限が来ても終了しなかった問題については、
印をつけておき、引き続き取り組む。
自己採点、解き直しまですると、かなり時間はかかる。
③長時間じっくりタイプ
普段の学習向き。
大問一つ毎に採点し、ミス問は解説を読んで
解き直しまでじっくりやる。
注意点は、小問ごとに採点をしたり、
沢山問題を解いて一気に採点をしたりしないこと。
小問ごとだと集中力が切れる。
沢山解いてからだと、ミス問の問題に戻る時
またその問題に頭が戻るまでの時間がもったいない。
また、〇をつけたことで自己満足をしてしまい
解説をきちんと読まないまま終了してしまうことが多い。

人づきあいもその人のタイプによって変わってくるでしょ。
問題にもそんな気遣いをしてあげてください。
いいお付き合いができるようになりますよ。

2011年10月26日水曜日

日本人固有の感受性【国語担当】


以前、日本人は、四季の移ろいに敏感で、
自然に対しての感受性が豊かである…
と書きましたが、それについて、さらに考察してみました。
位置的にみて、日本と同じ気候を持つと考えられる国は…
韓国・中国(北京)・トルコ・イタリア・スペイン・アメリカ等々
「四季」がある国々です。では、なぜ日本人が
特に「四季の移ろい」に敏感と言われるのか。
古来から、四季折々の自然の変化が、人々の暮らしと結びつき、
独特の季節感や自然観・心情を育んできたというのが一般的な考えです。
もちろん、自然の変化に加え、日本の宗教がアニムズム
(自然現象に対しても霊魂の存在を認める考え方)で発展した点も
大きい要因です。自然を祖先と同じように、崇拝し、畏敬の念を
持って祀ってきたのです。
これは、各地に伝わる伝統芸能や祭礼行事にも表れています。
それだけではなく、日本人固有というと、
「四季のうつろいを五官を通じて感ずることが
できること」…でしょうか。
五官(目・耳・鼻・舌・皮膚)とは、すなわち
…五感(見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れる)。
四季の移ろいを見て感じる→「花見」「紅葉狩り」「月見」、
聞いて感じる→例えば虫の声・雨の音、
嗅いで感じる→若葉の匂い・風の匂い、
わって感じる→「旬」という食物の季節感、
触れて感じる→夏の暑さ・水の感触…。
万葉集や古今和歌集の歌の多くは自然の風景や動植物に心を託したものですし、
短歌や俳句に季語が欠かせないように、日本人にとって、
四季の移ろいは切っても切れない大きな存在なのです。
つまりは、「四季の移ろいを敏感に察知し、日常の生活(文化)に
反映させている」から…でしょう。


2011年10月22日土曜日

宿題やってきました~【数学担当】

数学教室では、「宿題は必ずやってくるように」と指導しています。
家庭学習が成績向上のキーだからです。
授業の前に必ず宿題チェックをしています。
「宿題やってきた?」
「やってきました~」
大抵はこれでおしまいですが、ごくたまに
「どれどれ、やってきたのを見せてごらん」
と見る時があります。
この時
やったノートを持ってくるのを忘れた
裏紙にやったので捨ててしまった
な~んていうのはちょっと怪しい。
あるいは
答えが〇ばかり
書いたり消したりといった、思考錯誤をした形跡がない
な~んていうのもちょっとヘン。

そういうときは、テキストを見るとさらに分かります。
問題文や図に何も書き込みがされていない。
ツワモノは、開いた形跡(折印)もないです。

最後の決め手は、
「じゃあ、やってきたならこの問題は解けるよね~」
と宿題の問題を解かせてみる。
…手も足もでない…

大抵ここまで来る間に、「やっていませんでした」と白状しますけど。
子供って、大人をだませると思っているのでしょうね。
子供たちよ、大人はそんなに甘くないのだよ。

見方によっては意地悪な行動に見えますが、実はこうして突き詰めることも
ときには大切なことです。
子供たちは、どこかで手を抜きたいと思っている。
そのラインを「ここまでならいいかな、ばれないかな」と探っています。
そのラインを、緩めないために
「ごまかしはきかないのよ」
ということを、きちんと分からせる。
そうすることにより、手抜きをさせないという効果があります。

ご家庭でも、「宿題やったの?」「やったよ~」
で終わらせずに、抜き打ちでチェックしてみてはどうでしょう。
うろたえる子供の姿は、それはそれでかわいいですよ。

2011年10月19日水曜日

「勧善懲悪」【国語担当】

読んで字のごとし…良い行いを勧め、悪を懲らしめること。
本人の美学のひとつでもあります。
座右の銘としても使われる四字熟語です。
これは、武士道の思想、儒教の影響を受けた道徳観から
生まれたものだと言われています。
ま、簡単に言えば、善玉と悪玉がいて、最終的には、悪玉が
善玉にやっつけられ…ハッピーエンドという展開。
最も代表的な類型作品は「南総里見八犬伝」ですが、
一般的には、時代劇における「必殺シリーズ」「水戸黄門」
「銭形平次」「大岡越前」「遠山金四郎」(例…多すぎ?)
団塊世代においては「ウルトラマン」「仮面ライダー」
昨今では「レンジャーシリーズ」「クロサギ」などが、
「勧善懲悪」の典型パターンとして挙げられます。
好きでしょう?なんか、スカッとするでしょう?
また、「判官びいき」という言葉がありますが、これも
日本人特有の美学のひとつ…弱者や薄幸の者に同情し、味方
したり応援したりすることです。だから、源義経が大好き!
(兄の頼朝にねたまれて滅んだことに同情を寄せたから)
裏を返せば、あの人、可哀想!って気分に浸って、
実は私、権力者だから権力使ってやっつけちゃえ~
みんなも喜んでいる…ああ いい気分…ってこと?!
しかし、長寿番組「水戸黄門」も年内打ち切りが
決定したそうです。多様性の時代。
現実は、そんなに甘くないってことでしょうか?

2011年10月15日土曜日

定期テストの勉強【数学担当】

三学期制の学校では、中間テストの季節になりました。
今週・来週はテスト対策のために、
補習授業や振り替えをしている生徒さんが沢山います。

最近生徒さん達に変化が見られます。
以前はテスト対策というと、過去問やらせたり
テストに出そうな問題をピックアップして解かせたり
していました。
最近は、そういうことをしなくても
みんなきちんと点を取ってきます。
今でも過去問を用意していますが、全て個人任せ。
分からないところがあれば質問に来るという感じです。

日々の勉強をきちんとしているからなのでしょうか。
取りたててテストのための授業をする必要がなくなっているようです。
中には
テスト前だから、数学に時間を取りたくない。補習は不要。
なーんてつわものもいますよ。

今回申し込みのあった補習についても
自分で解いた問題の中で分からないところがあった場合の
緊急措置、質問が中心になると思います。

どんどん生徒さん達が自立してきているのが嬉しいです。
そして、自分で歩けるようになったら
そろそろ数学教室も卒業の時期です。

2011年10月12日水曜日

三種の神器【国語担当】

本来、日本の歴代天皇が継承してきた三種の宝物(鏡・剣・玉)
のことを指しますが、これにちなみ、昨今では
一歩進んだ生活をするうえで持っていたいとされる
3種類の耐久消費財の呼称としても表されています。
マスコミ主導のキャッチコピー…とでも言いましょうか。
「三種の神器」といえば、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫
と言われるほど家電製品のイメージが強く、ともすれば、
こちらが本意と思っている人も多いのでは?
1950年代後半、努力すれば手が届く夢の商品、
新しい生活の象徴でした。
それが、1960年代半ばには
カラーテレビ・クーラー・自動車に代わり、
2003年には、デジタルカメラ・DVDレコーダー・薄型テレビに
最近では、IHクッキングヒーター・食器洗い乾燥機・生ゴミ処理機を
「キッチン三種の神器」と呼んだりするようです。
皇位継承のしるしとして天皇に受け継がれてきた三種の宝物を
現代人の宝物という意味で、各種メーカーやお店が人気商品を
売り出す為のキャッチコピーとして上手に使っているという訳です。
さて、あなたにとっての「三種の神器」は何ですか?
ハイブリッドカー・アイパッド・ブルーレイレコーダー…?
長男に尋ねたところ
「核シェルター・太陽光発電・蓄電池」と言われ…身に詰まされました。


2011年10月8日土曜日

和田秀樹先生講演会【数学担当】

先日、市進予備校主催の和田秀樹先生の講演会へ行ってきました。
和田先生といえば、精神科医でありながら和田式勉強術を提唱し
私塾も開いている、いわば受験のカリスマです。
私も勉強のために、先生の著書を沢山持っています。

講演のテーマは
「一発逆転の過去問活用法」。
1時間半にも及ぶ長いお話でした。
いかにして志望校合格に結び付けるか。
その方法は?モチベーションの保ち方は?
盛りだくさんの内容のために、ここで全てをお話しするのは難しいです。
でも、重要なことは
「志望校を決めてそこへ合せていく勉強法」
を実践すること。
満点を取らなくてもいい。合格最低点に届けばいい。
出題される単元のみ、注力して勉強をする。
普段の勉強と受験生の勉強はやり方が違う。
だから、今までの勉強で志望校ラインに到達していなくても
まだまだ可能性はある。
そこを意識して最後まであきらめずに頑張ろう。
そんなお話でした。

私も学ぶことが多い1時間半でした。
これをぜひ、私の生徒さん達に実践して
みんなの合格につなげたいなと思っています。

2011年10月5日水曜日

日本の文化 秋 紅葉狩り【国語担当】

日本人は、四季の移ろいに敏感で、自然に対しての感受性が豊かである
といわれています。また、島国であることで、独特の繊細で豊穣な文化を
醸し出してきたとも…。
秋といえば、「実りの秋」「食欲の秋」「芸術の秋」「読書の秋」という
表現にたとえられるように、それにちなんだ行楽や行事がたくさんあります。
そのなかで「紅葉狩り」について書いてみたいと思います。
…とても優美な響きでしょ。
「万葉集」のなかですでに、紅葉の美しさを愛でる多くの歌が詠まれています。
「源氏物語」では、貴族の優雅な遊びのひとつとして描かれ、そんな貴族の
様子を真似て、江戸時代には庶民も紅葉狩りへ出かけるようになったそうです。
春は「お花見」、秋は「紅葉狩り」。どちらも、散りゆく寸前の美しさ、潔さを
愛でる…諸行無常の感覚でもあり、はかない人生を投影する対象でもあります。
自然信仰に導かれた日本文化特有のものでしょう。
現代は、「紅葉狩り」とはいうものの、「ぶどう狩り」「松茸狩り」など、
それこそ「実りの秋」を楽しむバイキングツアー…。
だって「天高く 馬肥ゆる 秋」という名言があるじゃない?
と思っていたみなさん!間違いです。
中国の故事で、「秋には、夏の間に青草を食べて元気を取り戻した馬にまたがり、
西方から敵が攻めてくるから、警戒しなさい…」という意味だそうです。
日本と中国では、秋に対する期待感(?)が違うのでしょうか?
しかしながら、今年はすでに「初冠雪」の便り。
真っ白な雪をかぶった、真っ赤な紅葉…もまた、一興でしょうか。

2011年10月1日土曜日

志望校を変更する【数学担当】

数日前の息子との会話です。
息子「模試の結果でた。今までにない記録的なデータでたよ♪」
私「上に?下に?」
息子「下に」
私「………」
息子「国語の偏差値が23だった」
私「???(偏差値は25~75で推移するのでは?)」
息子「だから第一志望変更するね!」
私「そうだね…」

受験生のみなさんは、ほぼ毎月のように塾の試験があり
これからは、合格判定模試も入ってきます。
その度に、結果に一喜一憂して
志望校を変更したり、ランクを下げたりするのは得策ではありません。
学校の偏差値は、入試時点の点数です。
これから対策をしていくにつれ、数値は右肩上がりになります。
志望校が決定すればその対策をし、
調子を合わせていくことができます。
だから
「え、あの子があの学校に合格?」
なんてことが起きるのです。

どうか保護者の皆さんも、がっかりしたり喜んだりしないでくださいね。
先の我が家の例は…
偏差値が何十点も違うなら、即志望校変更!でしょうね。